ココロに藍を、

進むべき道を見失ったら、来た道を確認してそこを背にするのです。
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夏休みで完全にバテています。
夏は恋の思い出が多くてメランコリーです。

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アノヒトノコト

「もういい!」と、あたしが怒って家から飛び出しても、
アルジは追いかけてきたためしがない。
アルジは、何があろうと決してあたしを追わない。
ロッキーがいた頃から、変わらぬ事実だ。
いつだったか、それについてあの人に嘆いたことがある。
「だから続いてるんだよ」と、あの人は言った。

「あなたは追ったら終わりなんだ。」

優しかったり意地悪だったり、
あの人は捉えどころがなくて曖昧で、
一緒にいると本当に楽しかったしイライラした。
友達だったあの人のことがある日突然、どうしようもなく気になって、
親になったのだしさすがにもう恋なんて・・・と思っていたのに
どうしようもなくて、持て余して。
それであたしは目をつぶって「えい」と飛び降りるがごとく、
バクチのようなメールを送った。

「まいったね。どうやらあたしは君のことが好きみたいだ。
どうしたらいいかわからなくて完全に持て余しちゃったから、
君に選択権をあげるよ。」

あの人は面白がってキスをして、
そしてあたしたちは始まった。

楽しかったけど苦しくなる前に別れるつもりで、
夏の終わりと共にあたしから一度は終わらせようとした。
その頃はいつも通り、友達としての関係は維持できる余地があるうちで、
気持ちを切り替えるまでしばらくは会わないつもりだったけど、
あの人は平気で「そろそろ飲もうぜ!」とメールをよこした。
父が死んで動揺している時にも、かまわず「飲もうぜ!」とよこした。
他の友人らが気を遣ってすぐには誘えないでいる中で、
あの人は一番乗りでそういう空気の読めないメールをよこした。

あの人なりの優しさなんだと思ったよ。
とにかく会って飲んで、しょうもない話をしようと
それがあの人の優しさだとわかっていたから。
「あほか!直後すぎて無理だ。正直まだ誰にも会えない」
断っても折を見て何度も誘ってくるものだから、
しばらく後に「しつこいわ、もう!」と会った。
内心、とても感謝しながら。

その夏、あたしたちは福島へ行った。
始めは一人で行くはずだったのに、
あたしの何気ないツイートに乗じるカタチで、
なぜか「俺も行く」的なことになってしまった。
しかもどういうわけか、露天風呂付きのダブルルームとかで、
「あれ?あたしたちってそんな甘い関係でしたっけ?」な
いつの間にかよくわからないプランになっていて、
やられた・・・策略にハマった、と頭を抱えた。

とはいえ趣味の合うあたしたちであったので、
旅行はとても楽しかった。あの人がいて良かったとさえ思ったほど。

結局その旅を境にあたしたちは再びグダグダした関係に戻り、
でもあの人はあたしを好きかどうかもわからないままで、
女の子の話が出るたびに嫉妬でぐちゃぐちゃになっても
彼女じゃないので縛るわけにもいかず、
そんな自分に疲れて何度も距離を置いたり、
それでも気持ちが断ち切れなくて戻って。

最後はすっかり強硬手段だった。
もう嫌われることでしか自分の気持ちを断ち切れない
と思ったのは、本当に珍しいことだった。
あんなに方々に迷惑をかけ、嫌な思いをさせて終わった恋愛も珍しい。
そうでもしないと、あたしは何度でもまた追ってしまうだろうし、
あの人も悪びれず「そろそろ飲もうぜ!」とメールをよこしただろう。
だからあたしは、敢えて一番酷いやり方をするしかなかった。

正しく真面目な生活に寄り過ぎることをあの人は心配してた。
「あなたにはまだ俺が必要だと思うけどなー。
本当に俺なしでやっていけるの?来週末にはまた来るんでしょ?」
「あなたは本当に邪魔にならないよう自然にそこにいるよね。
一人でいるのとほとんど変わらなくて楽で、あなたとなら一緒に暮らせそう」
「間違って惚れちゃったら、俺が地獄でしょ。だから好きにはならないよ」

思わせぶりで真意が読めなくて、
ふざけてるけど優しいところもたくさんあって、
あの人は刺激をたくさんくれた。最高の共犯者だった。
どこが好きかだなんて全然わからないけど、
今でも多分好きなんだよ。嫌われなきゃダメだったほど。

しょうのこともロッキーのことも書いて昇華してきたあたしだから、
あの人のことも書いたらもっとちゃんと整理できるかな。

まずは閉じていないで受け入れるところから始めよう。
Posted by 真夕
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